フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 シロハラインコから引用(2008.9.24 18:41)
シロハラインコは二つの種からなる、Pionites属の小型で鮮やかな色をしたインコである。原産地は、北部ブラジルのアマゾン熱帯雨林、ベネズエラ南部そしてギアナ高地である。野生のシロハラインコは一般に森林地帯に好んで住み、果実や種子を食べて生活している。シロハラインコには、黒、緑、黄色、橙色、白、そして青、すべての色の羽が見られることから時に&七色インコと呼ばれることがある。
体長25cm前後、体重150g前後、頭と足が大きくがっしりした体つきをしている。瞳、虹彩は暗い赤、目の周りに明るい色のリングを持ち、尾は短くずんぐりした外見をしている。
分布
南アメリカ大陸のパナマ南部からブラジル、ボリビア、パラグアイとトリニダードにいたる沼沢性熱帯雨林に生息する。トリニダードでは絶滅危惧種である。
種類
シロハラインコは次の二種類のみが存在する:シロハラインコ(White-bellied Parrot または White-bellied Caique)とズグロシロハラインコ(Black-headed Parrot または Black-headed Caique)である。
シロハラインコ
シロハラインコ(英名:White-Bellied Caique、学名:Pionites leucogaster)はオレンジ/黄色の頭部、白い腹部、緑の雨覆羽と背中、青みがかった羽毛、角色の湾曲した嘴、そしてピンク色の足をしている。シロハラインコはつがいか、小さな家族集団で群れることが多い。シロハラインコの亜種には、足の羽毛が黄色(緑ではなく)で足が黒いキモモシロハラインコ(英名:Yellow-thighed Caique、学名:P. l. xanthomeria)がある。キモモシロハラインコは、過去にシロハラインコとズグロシロハラインコの交雑種と考えられていたことがある。
Yellow-thighed CaiqueYellow-thigh (キモモシロハラインコ)
White-bellied Caique – Green-thigh(グリーンータイツ)
Yellow-tailed Caique Yellow-tail (キソメシロハラインコ)
野生のシロハラインコ鳴き声
グリーンタイツ
キモモシロハラインコ
キソメシロハラインコ
ズグロシロハラインコ
ズグロシロハラインコ(英名:Black-Headed Caique、学名:Pionites melanocephala)は黒い頭頂部、黄色から橙色の頭部、白い腹部、黄色い足の羽毛と下尾筒、緑の雨覆羽と背中、青みがかった羽毛、灰色がかった嘴、そして黒い色の足をしている。これらの彩色には細かなバリエーションが存在している。ズグロシロハラインコは30?40羽の集団で群れることが多い。
Black-headed Caique – Pallid
Black-headed Caique
飼育
シロハラインコは飼い鳥として人気が高まってきているが、種類としてはズグロシロハラインコがもっとも一般的である。シロハラインコはヒトによくなつき、ひっくり返っておもちゃ遊びを楽しむ愉快な鳥として定評がある。彼らはとりわけ上手な飛行家というわけではなく、その代わりに移動のモードにあわせて、歩く、はねる、あるいは跳ぶことを好む。彼らの挙動はローリーやロリキートのそれがもっとも近いと言われている。
シロハラインコは静かな鳥です。
シロハラインコはヒトの物まねは苦手で、彼らの飼い鳥としての魅力はおしゃべりをする能力よりはむしろ、彼らの遊び戯れる様子にこそある。彼らは単語の物まねをすることができ、このときは低いがらがら声でしゃべる。また彼らは口笛の音をまねることもでき、中には新しい呼び声や旋律を作り出すためにレパートリーを創造的に再結合して、さらに大きなレパートリーを持つに至るものもある。また彼らは、電話の着信音や電子レンジのチンなどのような環境音を真似することを楽しみもする。
シロハラインコは独特な体臭がする。個体によっては強いにおいを持つものもおり、そのにおいは乾燥したボール紙のそれにたとえられる。購入を検討している場合は(他のペットでも同様であるが)事前に鳥に接して、彼らの体臭が不快に感じられないか確認したほうがよい。
性別
いずれのシロハラインコでもオスとメスはまったく同じ外見をしている。メスの方がやや大きいが、体重だけで性別を判別することはできない。性別を判別するためには外科的な判別と DNA 検査によるしかない。